研究課題
Gliomaは集学的治療を用いても根治が困難な疾患であるが、その内部ではGlioma Stem Cell(GSC)とDifferentiated Glioma Cell(DGC)が互いに協調し増殖、浸潤することが報告されている。まずIn silicoで、CCLE(Cancer Cell Line Encyclopedia) から得られるGene Expression ProfilingをもとにGSC signature scoreとDGC signature scoreを算出し、これとthe Cancer Therapeutics Response Portalから入手できる、860種のCancer cell lineに対する481種の治療薬に対するCell Viability Profilingとを合わせることで、各細胞のsigunature scoreと薬剤治療に対する治療抵抗性の相関係数を算出した。この相関係数をもとに、GSCとDGCにsensitiveとされる薬剤の上位3種類ずつ計6種類を選出し、Vitroでの評価対象とした。In vitroではヒトグリオーマ由来細胞株(MGG8)を用いて、計6種類の薬剤について、GSC、DGCそれぞれについて50%測定濃度を測定した。その測定結果をもとに、GSC sensitiveの薬剤Aを、DGC sensitiveの薬剤として薬剤Bを併用薬剤に決定した。これら2剤を用いて、併用による相乗効果を確認した。
2: おおむね順調に進展している
併用薬剤の決定まで完了しており、報告時点ではIn Vitroのデータとして、Control、A単剤、B単剤、両薬剤の併用下での遺伝子発現の変化をRNA-seqにより解明しようとしている段階であり、In vivoについても薬剤投与量設定が完了次第、併用効果を検討する本実験に移行可能な段階であるため。
In Vitroのデータとして、Control、A単剤、B単剤、両薬剤の併用下での遺伝子発現の変化をRNA-seqにより解明しようとしている段階であり、In vivoについても薬剤投与量設定が完了次第、併用効果を検討する本実験を実施する予定である。
令和3年度は、物品費(消耗品費)において、予定額よりも安価に購入ができたために次年度への使用額が生じた。繰越額は物品費(消耗品費)に引き続き充てる予定である。
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Acta Medica Okayama
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10.18926/AMO/61908
Acta Neuropathologica Communications
巻: 9(1) ページ: ー
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