研究課題
骨粗鬆症の診断にはDual-energy X-ray absorptiometry (DXA)による骨密度測定が国内外のガイドラインにて推奨されている。しかし、DXAを導入している施設は限定的であるため、骨粗鬆症の診断や続発する脆弱性骨折の予防が十分に行われていないのが現状である。本研究ではDXA、X線画像、CT画像、患者背景の情報が整理されたデータセットに対して深層学習を用い、日常診療でアクセスの容易な股関節X線画像から骨密度を推定するシステムを構築することを目的とする。股関節X線画像から正確に大腿骨近位部の骨密度を計測できるBMD-GANという深層学習モデルを作成し、特許出願を行った。現在は6施設1400例を超える症例を収集し、開発システムで計測した骨密度値とDXAによって計測した骨密度値との相関を検証した。その結果、両者の間には相関係数>0.9が獲得できていることを確認でき、今後の臨床利用に向けての手ごたえを得た。
2: おおむね順調に進展している
多施設からデータを収集でき、データ数を増加させることができた。解析画像数が増えたものの、開発プログラムによる骨密度予測精度は良好に推移しており、計画通り進捗している。
更に検証数を増加させ、汎用性のあるプログラムを作成し、臨床応用を目指す。
一部の物品の購入、人件費を来年度に回したため。
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