平滑筋肉腫2症例の切除検体からTILを分離して単細胞レベルでのTCRレパトアと遺伝子発現解析を行なった。いずれもTCRのクローナリティが高いT細胞が存在し、遺伝子発現パターンからそれらは腫瘍を認識している可能性が高い細胞集団であった。複数のTCRを選択し、TCR遺伝子導入T細胞(TCR-T細胞)を各々作成した。自家腫瘍細胞株を樹立できなかったため、肉腫細胞からRNAを抽出して作成したcDNAライブラリーを、患者のHLAを過剰発現させたHEK293T細胞に遺伝子導入し標的細胞を作成した。TCR-T細胞と標的細胞を共培養して免疫応答を確認し、陽性反応の検出を試みている。
|