横紋筋肉腫は軟部肉腫の一つである。胞巣型横紋筋肉腫(aRMS)高リスク群においては標準治療は未確立である。治療法開発にあたり患者由来細胞株は有用であるが、aRMSを含む希少がんにおいては細胞を得難い。また患者由来細胞株より得られるデータは必ずしも臨床腫瘍の性格を反映していないという指摘がある。研究代表者は手術検体を用いて PAX7-FOXO1融合遺伝子を有するaRMS細胞株の樹立に成功した。本研究はこの患者由来細胞株を用いて治療に有効な抗がん剤の同定を行うとともに、in vitroで患者由来細胞株のがん関連タンパク質発現プロファイルを臨床腫瘍のものに近似させることが可能な培養条件を特定した。
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