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2023 年度 実績報告書

高血圧実験動物におけるARB投与による変形性関節症進行抑制の試み

研究課題

研究課題/領域番号 21K16720
研究機関近畿大学

研究代表者

墳本 一郎  近畿大学, 医学部, 講師 (20770051)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード高血圧 / レニンアンジオテンシン系 / ARB / カルシウム拮抗薬 / 軟骨変性 / つくば高血圧マウス
研究実績の概要

我々はこれまで局所レニンアンギオテンシン(local RAA)系が関節軟骨に発現し、その受容体AT1Rを介して変形性関節症(OA)が進行することをin vivo、 in vitroで明らかにした。本研究では、つくば高血圧マウス(THM)を使用し、RAA系の阻害薬であるアンギオテンシンII type 1 receptor(ARB)の投与で膝OAが抑制されるかを試みた。
4週令の雄THMとC56/Bl6マウス(WT)にARB群(0.075㎎/日)、カルシウム拮抗薬(Ca-b)群(0.125mg/日)、プラセボ群(蒸留水)を連日腹腔内に4週間投与し、血圧を測定した。4週後に署殺し、SFO染色を行い、OARSI scoreで軟骨変性を評価し、μCTを用いて軟骨下骨の骨粗鬆化を評価した。降圧剤投与前、THMの収縮期血圧(sBP)は有意にWTより高値であった(145.2/111.6mmHg)。降圧剤投与後sBPはTHM、ARB群(99.7)、Ca-b群(94.0)で有意に低下した。WT、ARB群(88.2)、Ca-b群(86.5)で、投与後THMと比較して有意差はなかった。OARSI scoreはTHM、ARB群(0.33)、Ca-b群(0.25)、プラセボ群(0.33)、WT、ARB群(0.33)、Ca-b群0.17,プラセボ群(0.25)となり、有意差は認めなかった。BV/TVはTHM,ARB群(65.1)、Ca-b群(63.5)、プラセボ群(64.0)、WT、ARB群(65.4)、Ca-b群(63.8)、プラセボ群(64.3)となり、有意差は認めなかった。走行負荷前にTHMとWTの降圧剤投与群では血圧、OARSI scoreおよびBV/TVにおいていずれも有意差を認めなかった。我々のこれまでの報告では強制走行負荷を加えたTHMではWTと比較して有意に重度のOA膝をきたすことが明らかになっている。
今後、トレッドミル強制走行負荷を加えたTHMにARBを投与することでOAの進行が有意に抑制されるかを実験する予定であったが、研究代表者の所属機関変更により今年度で廃止とする。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 変形性膝関節症モデルにおける脛骨軟骨下骨の形態変化の検討2023

    • 著者名/発表者名
      橋本晃明、赤木將男、橋本和彦、森下貴文、墳本一郎、伊藤智彦
    • 学会等名
      第140回中部日本整形外科災害外科学会学術集会
  • [学会発表] 早期変形性膝関節症において軟骨下骨が及ぼす影響2023

    • 著者名/発表者名
      橋本晃明、赤木將男、橋本和彦、森下貴文、墳本一郎、伊藤智彦
    • 学会等名
      第51回日本関節病学会

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公開日: 2024-12-25  

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