去勢抵抗性前立腺癌 (CRPC) で治療抵抗性獲得に応じて変化するエピゲノム情報や遺伝子群を同定するため、各種細胞株や各病態毎の患者由来組織から、網羅的統合解析を行なった。オープンクロマチン領域に着目すると、CRPCは大きく2群に大別され、各群を特徴づける転写因子候補を抽出し、機能解析を継続している。また、3次元クロマチン構造変化に着目したところ、CRPCでは不活性化から活性化へとコンパートメントシフトを呈している領域も特徴的であることが判明した。CRPCで発現上昇するメチル化酵素NSD2によりエピゲノム変化が生じ、この下流の重要遺伝子としてKIF18A遺伝子が重要であることを同定した。
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