研究課題
若手研究
ほとんどの臓器には存在しないD型アスパラギン酸がマウス精巣に存在し、その局在や個体内での挙動、生理的作用の一端を明らかにした。精巣内分泌機能に直接的に作用することが明らかとなり、またそれを介して造精機能へポジティブな影響を及ぼす可能性が示唆された。D型アスパラギン酸が精巣に局在する機序ついては検討中ではあるがL型からの変換酵素などが想定され、それを明らかにすることでテストステロン合成過程への介入の可能性があり臨床的にも意義のある発見につながりうる。
造精機能
世界的に急速に進行する少子化、また不妊症の増加という背景を鑑みるに、造精機能障害の原因解明は社会的にも重要な課題である。また造精機能に対して、明確な機序が明らかな介入手段は現状ほとんどないと言える。本研究はその可能性に繋がりうる成果と考える。さらに本研究が発展すれば男性更年期障害、前立腺癌に対する内分泌療法の開発など多岐に渡り様々な分野での新たな治療開発の可能性に繋がりうる。