WT-1遺伝子の下流にCreERT2を発現させ、loxP領域にtdTomatoを挿入したコンディショナルノックインマウスに対して卵巣癌腹膜播種を形成し、OCAMへの変化の過程を詳細に観察し、さらに血管関連細胞への偏分化を示した。動物実験を主体としたこれまでの成果をまとめ、論文投稿を行なっている。さらに正常腹膜中皮細胞がOCAMへと変貌する過程を標的としたスクリーニングシステムの樹立に取り掛かり、知財申請を完了した。ケミカルライブラリースクリーニングを実施したところ、中皮細胞の間葉転換を抑制する10個の候補物質を同定した。本研究成果を基盤として、中皮細胞標的治療の確立を目指して行く。
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