本研究の目的は、子宮内膜症関連卵巣癌症例における同一個体内で正常子宮内膜、子宮内膜症内膜症組織および卵巣癌組織をLMDで選択的に採取し、DNA/RNAを同時抽出したのちに全エクソン/RNAシークエンスを行い、統合オミックス解析を行うことで、正常子宮内膜から子宮内膜症を経て内膜症関連卵巣癌にいたる癌化メカニズムを解明し、治療対象となる標的分子を究明することである。 そこで当該年度においては子宮内膜症関連卵巣癌12症例(卵巣明細胞癌7例、卵巣類内膜癌5例)のマルチサンプリング検体よりレーザーマイクロダイセクション法を用いて癌上皮、癌間質、癌と連続した内膜症上皮、癌から離れた内膜症上皮、正常子宮内膜上皮の組織選択的採取を施行し、DNA採取を完了した。研究計画から遅れているが、採取したDNAについて全エクソンシークエンスを行い、血液由来DNAのシークエンスデータをリファレンスとしてゲノム解析を進めている。
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