母児の唾液検体について細菌叢を評価した結果で、口腔内細菌叢のα多様性は、母親に比べて新生児で低く、母親の細菌叢のα多様性は、出産の前後で変化しなかった。また母親-新生児間における多様性の差が大きかった。細菌叢の構成に関しては、門レベルにおいて新生児でFirmicutes群が多く、属レベルにおいて新生児ではStreptococcus群が多く、母親と比較すると新生児では菌種が少なく、新生児間でもばらつきを認めた。母児の口腔細菌叢と周産期合併症の関連については、早産、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病について検討したが、control群と比較して口腔内細菌叢の多様性に有意差を認めなかった。
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