PAR-CLIP(photoactivatable ribonucleoside-enhanced crosslinking and immunoprecipitation)を用いて頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)に特異的なSF3B2の結合配列を同定し、その配列をもったデコイを作成しHNSCC細胞株に導入した。しかし、コントロール、特異的配列をもったデコイともに導入した細胞株において細胞死を認めた。これはデコイの不安定性のため修飾した物質による細胞毒性が強かったことが原因と考えられた。さらに修飾の条件を検討したが、状況は改善せず現時点で技術的にデコイを用いた治療法の開発は困難であった。
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