研究課題/領域番号 |
21K16839
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
本藏 陽平 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (20810146)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 加齢性難聴 / 抗酸化 / 酸化ストレス / Nrf2 / フェロトーシス |
研究実績の概要 |
本研究は不可逆的とされている加齢性難聴の予防法を確立することを目的としている。高齢化が進む本邦では、加齢性難聴への対策は健康長寿社会の実現に必要かつ急務な課題である。加齢性難聴の主要因は酸化ストレス障害であることが明らかになっているが、未だ臨床的に有効な難聴予防法は確立されていない。フェロトーシスは細胞内の鉄代謝を介した酸化ストレスに依存する機構であり、アポトーシス、ネクローシス、オートファジーとは異なる新たな細胞死メカニズムである。そこで、特に中枢聴覚におけるNrf2とフェロトーシスに着目して解析を進める計画である。具体的には、加齢性難聴における中枢聴覚でのフェロトーシスの機構を明らかにすること、および、Nrf2とフェロトーシスの関連に着目して加齢性難聴の新規予防メカニズムを明らかにすること、の2点を本研究の目標としている。 野生型マウスおよびNrf2遺伝子欠損マウスについて、自然老化、およびD-ガラクトース 投与による加齢性難聴モデルマウスを用いた検討を計画している。これらのマウスの中枢聴覚のうち蝸牛神経核と上オリーブ核と外側毛帯と下丘について組織学的および細胞生物学的に検討する予定である。 本年度は、加齢性難聴モデルマウスの作成過程であり、またD-ガラクトース の投与量や投与間隔および解析に適した週齢について条件検討中であるが、条件が定まり次第、解析を開始することが可能である。そして、組織学的検討および細胞生物学的検討の準備も整いつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では、加齢性難聴における中枢聴覚でのフェロトーシスの機構を明らかにすること、および、Nrf2とフェロトーシスの関連に着目して加齢性難聴の新規予防メカニズムを明らかにすること、の2点を目標としている。 自然老化マウスに加えて、D-ガラクトース 投与による加齢性難聴モデルマウスを用いた検討を計画している。現在、この加齢性難聴モデルマウスの作成過程であり、D-ガラクトース の投与量や投与間隔および解析に適した週齢について条件検討中である。 また、中枢聴覚のうち蝸牛神経核と上オリーブ核と外側毛帯と下丘について組織学的に検討することを計画している。この免疫染色について条件検討中である。 さらに、中枢聴覚のうち蝸牛神経核と上オリーブ核と外側毛帯と下丘について、Nrf2およびNrf2の標的遺伝子群の発現を細胞生物学的に検討することを計画している。これらの遺伝子についてのRT-PCRの条件等は終了したが、まだ加齢性難聴マウスが揃っていないため、解析は未施行である。 以上のように、計画よりやや遅れた進行状況である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、加齢性難聴における中枢聴覚でのフェロトーシスの機構を明らかにすること、および、Nrf2とフェロトーシスの関連に着目して加齢性難聴の新規予防メカニズムを明らかにすること、の2点を目標としている。 自然老化マウスに加えて、D-ガラクトース 投与による加齢性難聴モデルマウスを用いた検討を計画している。現在、この加齢性難聴モデルマウスの作成過程であり、D-ガラクトース の投与量や投与間隔および解析に適した週齢について条件検討中であるが、条件が定まり次第、解析を開始することが可能である。 また、中枢聴覚のうち蝸牛神経核と上オリーブ核と外側毛帯と下丘について組織学的に検討することを計画している。この免疫染色について条件検討は順調に進んであり、今後解析が可能となる見込みである。 さらに、中枢聴覚のうち蝸牛神経核と上オリーブ核と外側毛帯と下丘について、Nrf2およびNrf2の標的遺伝子群の発現を細胞生物学的に検討することを計画している。試料を採取するにあたり、レーザーマイクロダイセクションを計画している。機器や機材の準備は整ったが、手技的な習熟が必要である。 以上のように、本年度は計画よりやや遅れた進行状況であったが、来年度以降に計画通り進めることは可能であると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
加齢性難聴のモデルマウスの作成に期間を要しており、本年度は解析に使用する経費が少なかった。次年度に解析を行うためである。
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