研究課題
抗PD-1抗体に感受性の頭頸部がんマウスモデルMouse Oral Cancer (MOC) 22 セルラインに対するネオアンチゲンワクチンを用いて、MHC-IとMHC-II アンチゲンを両方含むoverlap antigen が強い抗腫瘍効果を示すことを報告した(Shibata H et al. Oncoimmunology 2021)。頭頸部がんに対するネオアンチゲンワクチンの現状をまとめ報告した(Shibata H et al. Cancer Sci 2021、Shibata H et al. Frontiers in Oncology 2021)。抗PD-1抗体に抵抗性のHNSCC マウスモデルを用いてネオアンチゲン療法について検討した。Mouse Oral Cancer (MOC)1 セルラインに対し変異NAV3 が有望なネオアンチゲンであることを確認した。このペプチドワクチンを投与し、一時的に抗腫瘍効果を示したがすぐにescape 腫瘍が出現した。次に、STING アゴニストであるADU-S100 をネオアンチゲンと組み合わせ投与したが上乗せ効果は示さなかった。ネオアンチゲンで刺激した樹状細胞をワクチンとして利用し、代替療法を検討している。中咽頭HNSCC、頭頸部希少がん(耳下腺がん、甲状腺未分化がん)検体を採取し RNA-seq, Exome-seqを行いin silicoでネオアンチゲンを予測した。希少がんに関してはSCC以外の癌種は腫瘍内のT細胞の浸潤が少なく、ネオアンチゲン治療のみでは抗腫瘍効果が十分でない可能性が示唆された。中咽頭HNSCC に関してはT 細胞のシングルセルRNA解析、TCR 解析を行い腫瘍特異的T細胞の同定を進めている。疲弊表現型かつ細胞障害活性、前駆細胞活性をもったT細胞由来のTCRが有望と考えられ、TCR-Tの作製を進めている。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (2件)
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