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2022 年度 研究成果報告書

RTK/RAS/PI3K遺伝子異常による頭頸部腫瘍発生を抑制するー治療への展開

研究課題

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研究課題/領域番号 21K16852
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
研究機関東北大学

研究代表者

黒沢 是之  東北大学, 医学系研究科, 講師 (10770349)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワード舌癌 / マウス発がん実験 / PP6 / KRAS
研究成果の概要

マウスの舌で、K-rasG12D発現に加えてPP6ホスファターゼ遺伝子(Ppp6c)を欠損させると早期に上皮内癌が発症し約2週間で安楽死処置となった。一方でK-rasG12D発現のみでPpp6cが正常の場合はほとんど野生型の舌と区別がつかなかった。K-rasG12D+Ppp6c欠損の腫瘍組織においては、ERK-ELK-FOS axis、AKT-4EBP1 axis、 AKT-FOXO-CyclinD1の活性化が認められた。また、γH2AXの蓄積とNFkB経路の活性化が認められた。マウス舌において、PP6の機能不全は、KRAS(G12D)依存的腫瘍化を強く増強させることを明らかにした。

自由記述の分野

耳鼻咽喉科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

現在のところ、がん原性RASによって発生したがんの治療法として、数多くの抗RAS試薬が提案されているが、決定的な治療法はまだ確立されていない。今回、我々は、PP6ホスファターゼが変異型RASによりドライブされるERK、AKT、NFkBの異常な活性化を抑制することで、腫瘍抑制因子として機能していることを発見した。現在、世界中でホスファターゼの活性化物質のスクリーニングが行われている。将来的には、PP6 活性化因子が、変異型RASによる発がんを抑える新しい治療戦略となりうるのではないかと考える。

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公開日: 2024-01-30  

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