• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

体外培養した骨髄由来免疫抑制細胞の局所炎症環境下における免疫抑制能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K16884
研究機関順天堂大学

研究代表者

藤本 啓一  順天堂大学, 医学部, 非常勤助手 (10876684)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード骨髄由来免疫抑制細胞 / 角膜移植 / 免疫寛容 / 拒絶反応 / 免疫抑制
研究実績の概要

本研究は、体外培養した骨髄由来免疫抑制細胞(Myeloid-derived suppressor cell, BM-MDSC)の免疫抑制効果を高リスク角膜移植マウスモデルで検証し、ヒト角膜移植における新規免疫寛容療法開発の基盤研究を実施する。C57/BL6Jマウスの骨髄細胞をインターロイキン(IL)-6、顆粒球単球コロニー刺激因子(GM-CSF)と共培養し、BM-MDSC(Gr1陽性CD11b陽性細胞)を誘導した。混合リンパ球反応(MLR)にBM-MDSCを付加し、T細胞増殖能を評価した。また、フローサイトメトリーで制御性T細胞の割合を測定した。MLR後のサイトカインの発現量(ELISA法)、誘導性一酸化窒素合成酵素(iNOS)の発現(リアルタイムPCR法)ならびに一酸化窒素(NO) の産生を測定した。令和4年度は、血管新生を誘導した高リスクマウス角膜移植モデルを作成し、結膜下注射によるBM-MDSCの移入ならびに角膜移植片の生存率、血管・リンパ 管新生を評価した。IL-6とGM-CSFの共培養によりiNOSの発現が増加したBM-MDSCが誘導された。BM-MDSCのMLRへの付加により炎症性サイトカインの減少、抑制性 サイトカインの増加、T細胞増殖の抑制、制御性T細胞の誘導を認めた。また、結膜下注射によるBM-MDSCの角膜移植片へ移行ならびに生存率の延長、血管新生な らびにリンパ管新生の抑制を認めた。BM-MDSCはiNOS経路を介して、T細胞増殖の抑制、制御性T細胞の誘導、血管・リンパ管新生の抑制によりマウス角膜移植片の拒絶反応を抑制した。本研究では、体外培養したBM-MDSCの免疫抑制効果を高リスクマウス角膜移植モデルで検証し、ヒト角膜移植における新規免疫寛容療法 開発の基盤を構築した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

C57/BL6Jマウスの骨髄細胞をインターロイキン(IL)-6、顆粒球単球コロニー刺激因子(GM-CSF)と共培養し、BM-MDSC(Gr1陽性CD11b陽性細胞)を誘導した。混合リンパ球反応(MLR)にBM-MDSCを付加し、T細胞増殖能を評価した。また、フローサイトメトリーで制御性T細胞の割合を測定した。MLR後のサイトカインの発現量(ELISA法)、誘導性一酸化窒素合成酵素(iNOS)の発現(リアルタイムPCR法)ならびに一酸化窒素(NO) の産生を測定した。血管新生を誘導した高リスクマウス角膜移植モデルを作成し、結膜下注射によるBM-MDSCの移入ならびに角膜移植片の生存率、血管・リンパ 管新生を評価した。IL-6とGM-CSFの共培養によりiNOSの発現が増加したBM-MDSCが誘導された。BM-MDSCのMLRへの付加により炎症性サイトカインの減少、抑制性 サイトカインの増加、T細胞増殖の抑制、制御性T細胞の誘導を認めた。また、結膜下注射によるBM-MDSCの角膜移植片へ移行ならびに生存率の延長、血管新生な らびにリンパ管新生の抑制を認めた。BM-MDSCはiNOS経路を介して、T細胞増殖の抑制、制御性T細胞の誘導、血管・リンパ管新生の抑制によりマウス角膜移植片の拒絶反応を抑制した。

今後の研究の推進方策

当初の計画以上に進展しており、研究データを取りまとめし、論文を執筆する。

次年度使用額が生じた理由

当初計画より研究は進展している。COVID-19の蔓延により学会参加をとりまとめたため次年度使用額が生じた。次年度に研究の取りまとめならびに論文執筆の費用に使用する予定である。

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi