研究課題/領域番号 |
21K16894
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
松井 良諭 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (90718305)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 機械学習 / 人工知能 / AI / 網膜静脈分枝閉塞症 / BRVO / OCT / 黄斑浮腫 / 視力予測 |
研究実績の概要 |
機械学習を用いた臨床予後予測は、患者及び医療者の双方において、今後の治療方針及び治療選択において非常に有益な手段である。まず、2022年度の研究の進捗として、黄斑浮腫を伴う網膜静脈分枝閉塞症患者の66眼の組み込み基準及び除外基準を満たす症例を対象に、特徴量選択はfilter method、RBFカーネルのSupport Vector Machine(SVM)で分類器で継続治療中の縦断的な視力経過予測を実施する分類器を作成したところ、2クラス分類の分類精度はAUCは0.93で、説明変数の標準回帰係数を確認することで、サンプル群における説明変数への結果の寄与を判明させた。 さらに、臨床予後予測の説明責任はその分類器の信用に関わる重要な問題であり、分類器を今後臨床に導入する上で、各個人へのフィールドバックが大切な過程となると考えた。 そこで、データ追加の為の拡張性と患者個別の分類予測への説明可能性を実施する為に、同じサンプルでRBFカーネルのSupport Vector Machine(SVM)で分類器で、特徴量選択を実施せず、説明可能性をSHAP値に変更して実験した。分類精度は良好群では教師データ、未知データにおいて100%、95%、一方、不良群では教師データ、未知データにおいて86%、80%であった。また、患者個別の分類予測への説明可能性として、Waterfall plotにて各個人へフィードバックすることが可能であることを示した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究環境への設備投資により作業効率が順調な水準となった点が大きい。
|
今後の研究の推進方策 |
三報目の論文の作成を執筆中で、今年度の投稿を計画している。 また、我々の研究への関心を寄せる研究者がおり、研究成果を2023年5月に栃木県、愛知県、宮城県にて、また8月には新潟県で講演依頼があり、各地で講演予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
webでの学会参加などで、実支出が予定より少なくなったため。使用計画については、現地調査および成果発表に使用する予定である。
|