我が国における透析患者の増加は著しく、それに伴う難治性慢性創傷が社会的問題となっている。間葉系幹細胞は様々な疾患へ応用が広がっており、創傷治癒にも促進的に働く。本研究では末期腎不全患者と似た動態を示すKlothoマウスを用いて、羊膜由来間葉系幹細胞(Amnion-derived mesenchymal stem cell: AMSC)の局所投与による創傷治癒への影響を検証した。背部創傷モデルへのAMSCゲル外用は、創収縮を有意に促進した。潰瘍組織のリアルタイムPCRでは、KlothoマウスにおいてAMSC外用がマトリックスメタロプロテアーゼ3,9の発現を抑制することが明らかになった。
|