慢性創傷が慢性化する要因として、細菌のColonizationによるバイオフィルムの形成が言われている。バイオフィルムの形成には炎症を誘導する好中球および好中球が放出するNETsが関わっている可能性が示唆されている。本研究では、そのメカニズムおよびDNaseの有用性、さらなる新規治療へつながるかどうか解析した。難治性潰瘍モデルとして真菌細胞壁であるα-mannanを投与したマウスにDNaseを腹腔内投与することで創傷治癒を促進することが示された。急性創傷マウスでも同様の結果が得られたため、DNaseによるNETs阻害により、創傷治癒が促進することが示され、治療薬としての可能性が示唆された。
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