今年度はストックの細胞を利用して評価を行った。コンタクチンについて発現レベルを評価したが検出感度以下であった。 ケロイドの発生において、コンドロイチン硫酸の蓄積が端緒なのか検証するため、正常皮膚由来線維芽細胞において、コンドロイチン硫酸を大量に投与し培養す る条件で検討を行ったが、結果にばらつきがあり、さらに条件検討を行う必要がある状況となった。 インテグリン抗体を使用した実験では抗インテグリン ベータ1抗体の添加時にコンドロイチン硫酸によるケロイド由来線維芽細胞の増殖効果がみられなくなる ことを見出した。この系ではウエスタンブロッティングによりPI3KからAKTのリン酸化も抑制されており、現在検討しているメカニズムにおいてインテグリン ベータ1の 関与が強いことを示唆するものと考えられる。インテグリン ベータ1は通常他のサブタイプのインテグリンと二量体を形成しており、他のインテグリンの関与に関する検討も行う必要がある。追加でFACSにより、CS投与下でのKFの増殖を評価する実験を開始した。
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