高Pi・高Ca血症を示すkl/klマウスおよび糖尿病モデルであるSDT fattyラットを用いて、骨細胞ネットワークによる骨基質石灰化制御について解析した。kl/klマウスの骨細胞は石灰化抑制機能を持つSIBLING family蛋白であるDMP-1、osteopontin陽性反応が観察され、SDT fattyラットの骨細胞はDMP-1だけでなくosteocalcinも陽性を示し、ともに未石灰化基質が観察された。以上より、病的状態よって骨細胞・骨細管系の機能が破綻すると、骨基質における石灰化維持やミネラルバランス調節が異常をきたすことから、骨細胞は骨基質石灰化に関与することが示唆された。
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