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2021 年度 実施状況報告書

エンジニアリングプラスチック製ポストの臨床応用に向けた基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K17000
研究機関東京歯科大学

研究代表者

染屋 智子  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (60801470)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワードPEKK / ポスト / CAD/CAM
研究実績の概要

本提案はエンジニアリングプラスチックの1つであるPEKK(ポリエーテルケトンケトン)とCAD/CAM技術を掛け合わせることにより歯根破折の可能性を低減し、またポスト内での界面破壊を減少させる一塊型PEKK製ポストの応用に向けた基礎的データ収集を目指すものである。
2021年度はPEKKの象牙質に対する接着強さや材料学的評価や現在臨床で用いられている歯科用ポストの根管内での維持力について調査した。PEKKと根管象牙質との接着は、用いるセメントの種類に依存することが明らかとなった。
一方、前処理なしでも接着強さを発揮するといわれているセメントでも、前処理を行うことにより、より高いPEKK―象牙質間での接着強さを獲得することが明らかとなった。また現在広く汎用されているファイバーポストは、表面の形態によりコンポジットレジンとの破断様式が異なることが明らかとなった。次年度、PEKK製ポストをCADでデザインするにあたり、表面形態が重要になると推測できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

材料評価のための治具作製が当初の予定より大幅に遅れた。またCADソフトのシステム上、簡易的な形状のポスト(円柱状ポスト)作製が困難であることが確認されたため、その改善に時間を費やした。

今後の研究の推進方策

今後はCAD/CAM技術を用いてPEKK製ポストの作製を試みる。加えて、現在用いられているCAD/CAMクラウン用材料の材料学的評価を並行して行う。最終的にPEKK製ポストとCAD/CAMクラウンを象牙質に装着し、臨床に近い状態で疲労強度を調査する。

次年度使用額が生じた理由

CAD/CAMシステムを用いてPEKK製ポストを加工予定であったが、デザインのシステム構築に予想以上の時間を要した。よって2021年度における試料加工用に計上していたCAM用器材について使用しなかったため使用額に差が生じた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Retention force of fiber-reinforced composite resin post on resin composite for core buildup ?Effects of fiber orientation, silane treatment and thermal cycling2021

    • 著者名/発表者名
      SOMEYA Tomoko、KASAHARA Masaaki、TAKEMOTO Shinji、HATTORI Masayuki
    • 雑誌名

      Dental Materials Journal

      巻: 40 ページ: 1264~1269

    • DOI

      10.4012/dmj.2020-416

    • 査読あり
  • [学会発表] 高性能熱可塑性樹脂PEKKと根管象牙質のせん断接着強さ2021

    • 著者名/発表者名
      笠原 正彰, 染屋 智子, 籠浦 弘城, 棟方 里花, 服部 雅之
    • 学会等名
      第77回日本歯科理工学会
  • [学会発表] 象牙質被着部位の違いがコンポジットレジンのせん断接着強さに及ぼす影響2021

    • 著者名/発表者名
      棟方 里花, 籠浦 弘城, 染屋 智子, 笠原 正彰, 服部 雅之
    • 学会等名
      第311回東京歯科大学学会
  • [学会発表] CAD/CAM冠用二ケイ酸リチウムの摩耗特性2021

    • 著者名/発表者名
      染屋 智子, 笠原 正彰, 服部 雅之
    • 学会等名
      第24回日本歯科医学会
  • [学会発表] CAD/CAM冠用セラミックスの微細構造と硬さ2021

    • 著者名/発表者名
      染屋 智子, 笠原 正彰, 棟方 里花, 籠浦 弘城, 服部 雅之
    • 学会等名
      第24回日本歯科医学会

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公開日: 2022-12-28  

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