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2021 年度 実施状況報告書

ハイブリッド機能性顎骨再建複合体の新規開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K17043
研究機関広島大学

研究代表者

小畠 玲子  広島大学, 医系科学研究科(歯), 専門研究員 (60884145)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワードチタン多孔体 / インプラント
研究実績の概要

本年度は,チタン多孔体-インプラント複合体を製作し,骨再建およびインプラント支持の検討を行った.複合体は,気孔率85%の中空円柱状チタン多孔体(外径6 mm,内径3.1 mm)の中空部分に,直径3 mmのスレッド状インプラント体を組み込みむことで製作した.動物実験は,雄性ニュージーランドホワイトラビットを用いて,脛骨での埋入試験を行った.両側脛骨に直径6 mm,深さ6 mmの骨窩をトレフィンを用いて注水下で形成し,製作した複合体をプレスフィット埋入した.比較対象(positive control)には,連通多孔性ハイドロキシアパタイトを担体に用いた複合体を使用した.複合体埋入から4週後に,共振周波分析装置にてISQ値を測定ののち,組織ブロックを採取,非脱灰研磨標本を作成した(n=8).標本はトルイジンブルー染色を施し,組織学的観察および組織形態計測学的評価(骨面積率,骨-インプラント接触率)を行った.組織標本では,いずれも既存骨から連続した骨形成がインプラント周囲まで確認できた.埋入4週後のISQ値および骨-インプラント接触率は,チタン多孔体-インプラント複合体と連通多孔性ハイドロキシアパタイト-インプラント複合体に有意差は認められず,同等のインプラント支持を達成していた.以上の結果より,新規生体材料として,骨再建およびインプラント支持を同時に達成できるチタン多孔体-インプラント複合体の開発が達成できた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

チタン多孔体-インプラント複合体の骨形成およびインプラント支持を評価でき,骨再建とインプラント支持を同時に達成できる材料である可能性が示唆されたため.

今後の研究の推進方策

生体活性チタン多孔体-インプラント複合体の製作および評価を予定する.5N水酸化ナトリウムによるアルカリ処理により担体であるチタン多孔体生体活性性を付与することで,骨質低下部位においても骨再建とインプラント支持を同時に,迅速に,確実に達成できる可能性がある.骨質低下動物の両側脛骨に骨窩を形成,チタン多孔体-インプラント複合体および生体活性チタン多孔体-インプラント複合体をそれぞれ埋入する.4週後,ISQ値測定ののち組織ブロック採取,マイクロCT撮影後,非脱灰標本を作成し,組織学的観察および組織形態計測学的評価を行う.

次年度使用額が生じた理由

動物実験に関する試薬類の購入の一部を次年度へ繰り越すこととしたため.次年度に当該試薬の購入を予定している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Osseointegration Aspects of Implants at the Bone Reconstruction Site by a Novel Porous Titanium Scaffold2021

    • 著者名/発表者名
      Doi K, Kobatake R, Makihara Y, Oki Y, Umehara H, Kubo T, Tsuga K.
    • 雑誌名

      Journal of Oral & Maxillofacial Research

      巻: 30 ページ: e4

    • DOI

      10.5037/jomr.2021.12304.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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