本実験のハイドロキシアパタイト薄膜の成膜条件として,ターゲットはcellyardアパタイトとし,結晶化条件については,140℃3時間による水熱処理が最も適した条件であることが明らかとなった.各種表面解析の結果より,HApの結晶構造がPEEK表面に薄膜形成されていることが明らかとなった.ラット骨髄細胞を使用したin vitro評価では,実験群のすべての計測結果が有意に高い数値を示していた.また,実験群の材料表面での骨髄細胞の細胞突起が伸長していることが明らかとなった.本研究の結果より,PLD法を使用することによって,媒介を使用せずPEEK材料表面へのHAp成膜が可能であることが明らかとなった.
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