研究課題/領域番号 |
21K17074
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
酒井 克彦 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (40433958)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 周術期口腔機能管理 / フレイル / サルコペニア / 口腔機能低下 / オーラルフレイル |
研究実績の概要 |
口腔機能低下(オーラルフレイル)がフレイルやサルコペニアに先駆けて生じることが明らかになっている。急性期においてもサルコペニアやフレイルの存在が、合併症や予後に関連するが、口腔機能低下の影響については検証されていない。我々は、口腔機能低下は急性期における二次性サルコペニアや嚥下障害のリスクファクターとなり、合併症や予後に関連しているのではと考えた。本研究の目的は、急性期における口腔機能低下を体系的に評価し、二次性サルコペニアや摂食嚥下障害との関連性を検証し、その結果から口腔機能に着目した周術期口腔管理の介入基準とプログラムの提案を行うことである。 本年度は当院で消化器癌、呼吸器癌および心臓血管手術を行う患者さんを対象とした調査を開始した。対象者に対して口腔機能検査(舌圧、咀嚼能力、ディアドコキネシス、口腔湿潤度、口唇閉鎖力)、身体機能検査(筋肉量、握力、歩行速度)を術前、術後(1週間後および3か月後)に実施をした。2021年度は40名の対象者について、調査を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初は院内に配備されている体組成分析装置を用いて研究を行う予定だったが、臨床使用との両立が困難であったため、新たに体組成分析装置を購入した。そのため、研究着手に時間を要し、これまでに調査できた対象者は40人となっている。
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今後の研究の推進方策 |
調査開始後は順調に症例数を蓄積できている。2022年度も継続して調査を実施して、周術期口腔機能管理を行う患者のフレイル、サルコペニア、口腔機能低下の合併率、術後の摂食嚥下障害や合併症などとの関連について検討をする予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画では安静時エネルギー消費量などの測定目的に、間接熱量計を購入する予定であった。体組成分析は施設内に設置されている装置を使用する予定であったが、研究目的での利用が困難であった。そのため、間接熱量計の購入を中止しして、体組成分析装置を購入したため、使用額に差が生じた。次年度は消耗品および成果報告費として使用をする予定である。
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