今後の研究の推進方策 |
今後さらなる解析により、老齢サンプルにおける特異的なシグナル経路や遺伝子発現を明らかにし、老化に伴う骨修復能低下の要因を明らかにする予定である。また、Ovxマウスと正常マウスにおける骨修復時scRNA-seqプロファイルを比較解析し、正常マウスにおいて特異的に活性化するシグナル・転写因子群を骨再生性シグナルとして同定する。その結果から、同定したシグナル活性化剤および転写因子群を導入し骨再生に対する効果を検討する。シグナル活性化剤には組み換えタンパク質もしくは低分子化合物を、転写因子群の導入にはアデノ随伴ウイルスを用いる。これらの骨再生性シグナル候補を、組み合わせを含めて単回投与した後、7,14,21,28日後に、骨修復をin vivoマイクロCTで解析する。また、骨折部および仮骨を含む組織を採取し組織切片を作製する。組織学的解析により新生骨を検証するとともに、免疫組織学的解析により骨分化マーカーの発現を検証する。分化マーカーのmRNA発現に関しても、必要に応じてin situ hybridizationを行う。
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