研究課題
若手研究
本研究では三次元動作解析を通して小児期の捕食動作の特徴を明らかにすることを目的に計測を行った。被験運動はスプーンを用いて茶碗に盛られた米飯の自由摂食とし、小児、成人間での捕食動作を評価した。その結果、①スプーンで茶碗から掬う動作は成人と比較し、スプーンの前後方向の動きが少ないこと、②スプーンの口腔内への入出は成人よりも側方から入って出ていくこと、③小児では最大開口後にスプーンを挿入することが、小児の捕食動作の特徴として明らかとなった。
小児歯科
口腔機能発達不全症が保険収載されて以降、小児歯科診療において口腔機能を診査、診断、加療する機会は増えている。しかし、小児期の捕食動作の発達過程は明らかとなっておらず、客観的な評価基準は未だ確立していない。本研究では三次元動作解析を通して小児期の捕食動作の特徴を明らかにすることを目的に計測を行い、捕食動作における小児期の特徴を明らかにした。これらの結果は、小児期の口腔機能の発達過程を示しており、今後の口腔機能発達不全症の診断に向けたエビデンスの蓄積に寄与できたと考えている。