• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

歯の発生におけるIGFBPの機能解明とIGF1を基軸とした再生歯形態制御への応用

研究課題

研究課題/領域番号 21K17175
研究機関東北大学

研究代表者

大柳 俊仁  東北大学, 大学病院, 助教 (90805326)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードIGF1 / IGFBP / 再生歯胚
研究実績の概要

申請者は、再生歯の形態制御技術を開発するため成長因子の一つであるIGF1の機能に着目し、IGF1は再生歯の大きさを増大するとともに咬頭数を増加することを明らかにした。しかし、IGF1を作用させた再生歯のサイズは天然歯と比較してなお小さく、IGF1を基軸とした再生歯形態制御のさらなる発展が必要である。
Insulin-like growth factor-binding protein (IGFBP)は高い親和性と特異性を有してIGFに結合し、IGF1の生理学的活性を制御する6つのアイソフォームからなるタンパク質である。申請者の研究および過去の知見から、歯胚細胞の増殖と分化は、IGFBPによるIGF1シグナル活性制御の影響を受ける可能性が見出された。そこで申請者は、IGFBPはIGF1のシグナル活性を介して歯の形態形成に寄与すると仮説を立てた。本研究の目的は、 歯の形態形成におけるIGFBPの6つのアイソフォームの発現と機能、およびIGF1との相互関係を解明し、IGF1による再生歯のサイズ増大と咬頭形成亢進作用にIGFBPの機能を応用することにより、より天然歯に近い形態を示す再生歯の作製方法を確立することである。
本年度は、マウスの歯胚形態形成におけるIGFBP1-6の発現時期・部位を解析するため、胎生マウスの臼歯歯胚を含む組織切片を作製し、in situ hybridizationによる発現解析を行った。また、マウスの歯胚形態形成におけるIGFBP1-6の機能を解析するため、胎生マウス歯胚の器官培養において、リコンビナントIGFBP1-6をそれぞれ添加し培養を行った。現在、培養および解析をすすめている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

歯の発生におけるIGFBPの発現解析を行うことができたため。

今後の研究の推進方策

マウスの歯胚形態形成におけるIGFBP1-6の機能解析をすすめるとともに、マウス歯胚上皮および間葉細胞でIGFBP1-6を過剰発現・ノックダウンし、IGFBP1-6の機能解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

本年度、IGFBPが歯胚細胞の増殖、分化、エナメルノット形成に及ぼす影響を明らかにするため、ホールマウントの免疫蛍光および組織切片により、エナメル芽細胞、象牙芽細胞、エナメルノットおよび細胞増殖の各マーカーの発現を解析する予定としていた。しかしながら、ホールマウントの免疫蛍光のサンプルとなる歯胚の培養に当初の予定より多くの時間を要している。そのため、次年度も継続的に解析を行う必要が生じた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Ten‐m/Odz3 regulates migration and differentiation of chondrogenic ATDC5 cells via RhoA‐mediated actin reorganization2021

    • 著者名/発表者名
      Takano Ikuko、Takeshita Nobuo、Yoshida Michiko、Seki Daisuke、Oyanagi Toshihito、Kimura Seiji、Jiang Wei、Sasaki Kiyo、Sogi Chisumi、Kawatsu Masayoshi、Takano‐Yamamoto Teruko
    • 雑誌名

      Journal of Cellular Physiology

      巻: 236 ページ: 2906~2919

    • DOI

      10.1002/jcp.30058

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi