研究課題
超高齢社会を背景に、高血圧患者の歯科治療を行う機会が増加している。高血圧患者の歯科治療は、歯科騒音による聴覚ストレス・痛み・不安・緊張による自律神経系の変動から異常高血圧などの全身的偶発症を引き起こす可能性が高く、安全な歯科治療を行うためには自律神経変動の管理が重要である。今年度は、高血圧患者に安全な歯科治療環境の構築を行うことを目的として、抜歯中の自律神経系・循環動態・心理状態の測定を行なった。既往に不整脈のない抜歯が必要な65-85歳女性患者を対象とし、デンタルチェア上に仰臥位になり、脳波・心電リアルタイム解析システムMem calc Makin2(GMS社)を使用し、自律神経系(交感神経活動の指標:LF/HF、副交感神経活動の指標:HF)・循環動態(血圧、心拍数)のパラメータを記録した。今後Nを増やし、自律神経系、循環動態、心理状態の生体パラメータを解析し、高血圧患者への抜歯が生体へ与える影響を解析する予定である。
2: おおむね順調に進展している
当初の計画通り臨床研究を進めることができているため、本研究はおおむね順調に進展していると考えている。
Nを増やし、解析を進めていく予定である。
前年度に購入していた消耗品があり、そちらを使用して研究を行えたため。今年度より消耗品の購入が必要なため、そちらで使用する予定である。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 1件)
Journal of Oral and Maxillofacial Surgery
巻: Nov;79(11) ページ: 2268.e1-2268.e5
10.1016/j.joms.2021.06.019