本研究では周産期合併所における口腔内細菌叢の変化に注目し、269人の妊婦から周産期セメスター毎に採取した唾液(807検体)と歯垢(807検体)の検体を用いて細菌叢を解析した。検体間の細菌叢の変動はUnifrac距離を用いて算出され、これを基に周産期合併症との関連性を調査した。 結果として周産期における細菌叢の変動パターンが明らかとなり、これらのパターンと生理・生化学データを組み合わせて機械学習を行い、マルチモーダルベイジアンネットワークを用いて周産期合併症リスク予測モデルを作成した。このリスク予測モデルを用いて、周産期前期からの口腔内環境の整備が周産期合併症リスクの軽減に寄与することを示した。
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