障害者歯科診療における麻酔前投薬として、効果発現および代謝の速いプロポフォールを内服できるようにすれば安全な麻酔の確立に繋がると考え、薬物キャリアであるリポソームを用いたプロポフォール封入リポソームの開発を目的とした。プロポフォール封入リポソームを作製し、ウサギに静脈内投与した結果、プロポフォール封入リポソームの生物学的利用能はプロポフォール製剤よりも高かった。一方、細粒化プロポフォール封入リポソームを経口投与した結果、血中プロポフォール濃度は低く、生物学的利用能の改善は得られなかった。プロポフォール封入リポソームの作製方法および投与経路について更なる検討が必要であると考えられた。
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