研究課題/領域番号 |
21K17225
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
塚本 知子 千葉大学, 医学部附属病院, 特任助教 (30456074)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 医学教育 / 学生評価 / オンライン / 模擬面接 / mini-CEX |
研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、医学生の実習において、シュミレーション教育やオンライン実習の導入が急速に進められており、オンライン教育での学生評価の重要性が高まっている。本研究では、オンライン会議ツールZoomを用いてオンライン模擬医療面接を実施し、複数の指導医が簡易版臨床能力評価法:mini-CEX (mini-clinical evaluation exercise)による評価を行い、その信頼性を検証する。オンラインでの学生評価の信頼性が証明されれば、対面実習が限られる社会情勢のなか、医学実習の質向上、ならびに高い臨床能力を持つ医師の養成につながることが期待される。 研究1年目の2021年度には、mini-CEX評価の信頼性などについての文献渉猟を進め、プライマリケアで高頻度に認める疾患についての模擬医療面接のシナリオ作成を行い、研究代表者および研究協力者によるグループセッションにて、難易度の均一性および内容の妥当性をディスカッションし症例を選定した。また、評価を行う指導医にmini-CEXを用いた学生評価についてのFD(faculty development)を行い、評価基準の共有および評価演習を行い、介入のための準備を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究デザインの詳細についての討議及び統計解析方法などの検討に時間を要した。また、新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響で、研究関係者の感染や自宅待機などにより、研究の準備及び介入開始に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
研究2年目である2022年度には、医学生へオンライン模擬面接、及び複数の指導医によるmini-CEX評価を実施する。また、医学生及び評価者へのフォーカスグループインタビューによる質的研究を行い、オンライン模擬医療面接におけるmini-CEX評価について量的及び質的両者から信頼性の検証を行う。データ収集後、得られた結果を解析し、統計的な分析を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究関連の学会が、オンライン開催となったため、予定していた学会参加のための旅費がなくなり、予算に余剰が生じた。次年度以降も研究成果の発表並びに情報収集のため、学会参加費、旅費の予算計上を予定するが、開催形式は社会情勢により変動する可能性がある。そのほか、統計ソフトの購入や論文作成のための費用などを予定している。
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