本研究の目標は、悉皆性の高い医療リアルワールドデータを基盤として、診療報酬の改定により薬剤使用の適正化に向けた現行の取り組みが、臨床現場においてどのような効果を及ぼしているかを明らかにし、薬剤の適正使用に資するエデンスを効率的に生み出すことに貢献することである。今年度は、多剤併用の概念を特定し、多剤併用の実態や政策的な取り組みに関する国外の現状を明らかにすること、異なる医療機関で使用されている臨床検査データや薬剤データ情報を標準化し、薬剤の適正使用を評価・促進するためのフレームワークを検討すること、これらの結果に基づいて実態を反映した多剤併用の定義を探索し、薬剤使用の政策介入と臨床側の処方行動の相関を総合評価する手法の確立案を検討することに取り組み、これらの全体像を検討した。
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