研究課題/領域番号 |
21K17241
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
福田 真弓 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 室長 (70751048)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | リスクベースドモニタリング / 遠隔モニタリング / 脳卒中 |
研究実績の概要 |
近年、訪問モニタリングに中央モニタリングや遠隔モニタリングを組み合わせたリスクベースドモニタリングが注目されている。特に遠隔モニタリングは、COVID-19流行下で対面でのモニタリング活動が制限される状況において、訪問モニタリングの代替手段として期待されるが、その有用性は未知数である。本研究では、研究者が主導する脳卒中急性期の臨床試験において、アカデミア主導で行われる実際の遠隔モニタリングの結果を分析することで、その長所・短所を明らかにし、他のモニタリング手法との効率的な連携の在り方を模索することを目的とする。 本年度は、研究対象とした臨床試験の試験開始前モニタリングでの遠隔モニタリングの有用性を調査することを計画していた。COVID-19パンデミックにより対象試験の進捗も影響を受け、本年度はビデオ会議システムを用いた遠隔モニタリングの実施には至らなかったが、参加施設への書面調査を実施し、参加施設の実施体制や課題を調査することによって、対象となる試験のリスクを特定した。これら特定されたリスクに対応するモニタリング計画を立案し、今後の遠隔モニタリングで重点的に確認すべきポイントについて検討を開始した。更に今後の遠隔モニタリングを効率的に進めるため、クラウドを利用した文書管理システムの開発・導入を行った。また遠隔モニタリングの比較対象として、訪問モニタリングを実施し、事前想定されたリスクの検出に関する実態調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対象とした臨床試験の進捗がCOVID-19のパンデミックの影響を受け遅延したため、当初予定していた試験開始前のビデオ会議システムを利用した遠隔モニタリングの実施には至らなかったが、次年度以降の遠隔モニタリングおよび品質管理の効率化を目指した体制整備を進めた。
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今後の研究の推進方策 |
想定された事前想定リスクへの対応に関して、遠隔モニタリングの果たす役割やその限界などについて今後調査を進めていく。今年度検討・整備したツール類の利用による遠隔モニタリングの効率化について検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は成果発表および情報収集を兼ねた学会参加のための旅費を計上していたが、COVID-19の世界的な流行のためWeb参加となり、現地出張ができなかった。研究対象試験進捗の遅れのため、遠隔モニタリングの体制整備に係る物品の購入は次年度に行う方針とした。
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