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2023 年度 実施状況報告書

ウィズコロナ時代の研究者主導脳卒中臨床試験における遠隔モニタリングの有用性

研究課題

研究課題/領域番号 21K17241
研究機関国立研究開発法人国立循環器病研究センター

研究代表者

福田 真弓  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 室長 (70751048)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワード臨床試験 / リスクベースドモニタリング / 遠隔モニタリング / リモートモニタリング
研究実績の概要

近年、訪問モニタリングに中央モニタリングや遠隔モニタリングを組み合わせたリスクベースドモニタリングが注目されている。特に遠隔モニタリングは、COVID-19流行下のように、対面でのモニタリング活動が制限される状況において、訪問モニタリングの代替手段として期待されるが、その有用性は未知数である。
本研究では、研究者が主導する脳卒中急性期の臨床試験において、アカデミア主導で行われる実際の遠隔モニタリングの結果を分析することで、その長所・短所を明らかにし、他のモニタリング手法との効率的な連携の在り方を模索することを目的とする。
研究対象とする臨床試験の進捗はCOVID-19パンデミックの影響を受けて、一時遅延したものの、2023年度は順調に症例集積を重ねた。また症例集積に伴って、モニタリングの実施による本研究課題に関する事例・データ集積も円滑に進んだ。
対象とした脳卒中急性期臨床試験において、Quality Management Systemを実装する試みの中で、モニタリングを通して発見された各種課題・逸脱事例のうち、特に重要な内容については事例管理シートを用いて、詳細な事例分析を行った。原因分析と研究者間での情報共有および再発防止策の立案を行う過程で、Risk Based Monitoringにおける遠隔モニタリングの活用可能性について検討した。また2023年度時点での暫定的な検討結果として、関連学術学会での報告を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画では、2022年度に引き続き、2023年度は、実際の臨床試験において、試験実施中の症例モニタリングにおける遠隔モニタリングの役割について検討することを予定していた。2023年度は、前述の通り、蓄積したデータをもとに脳卒中急性期試験における遠隔モニタリングの活用可能性について検討した結果を関連学会等で報告しており、概ね順調な進展と考える。

今後の研究の推進方策

モニタリング責任者の立場として、引き続き調査対象としている臨床試験の順調な進捗と品質確保のために最大限の協力を行うとともに、モニタリングを円滑に進め、本研究課題の検討に必要な事例およびデータの収集に努める。また、臨床試験の品質管理や効率的なモニタリングの実践について他施設、他疾患領域の研究者との意見交換、学会等での情報収集を積極的に行い、得られた知見を本研究に還元するよう努める。

次年度使用額が生じた理由

成果発表および情報収集を兼ねた学会参加のための旅費を計上していたが、業務等との兼ね合いにより現地出張ができず、Webでの参加となった。次年度はデータ解析にかかる物品/ソフトウエア等の購入を行う。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 3件)

  • [雑誌論文] Thrombolysis for Wake-Up Stroke Versus Non-Wake-Up Unwitnessed Stroke: EOS Individual Patient Data Meta-Analysis2024

    • 著者名/発表者名
      Kamogawa N, Miwa K, Toyoda K, Jensen M, Inoue M, Yoshimura S, Fukuda-Doi M, Kitazono T, Boutitie F, Ma H, Ringleb P, Wu O, Schwamm LH, Warach S, Hacke W, Davis SM, Donnan GA, Gerloff C, Thomalla G, Koga M; Evaluation of Unknown Onset Stroke Thrombolysis Trials (EOS) Investigators.
    • 雑誌名

      Stroke

      巻: 55 ページ: 895-904

    • DOI

      10.1161/STROKEAHA.123.043358

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 脳卒中臨床試験推進への方策2023

    • 著者名/発表者名
      福田 真弓
    • 雑誌名

      日本臨牀 脳卒中診療update

      巻: 81 ページ: 1443-1448

  • [学会発表] 脳卒中急性期の多施設共同臨床試験におけるRBA実装の試みとオフサイトモニタリングの可能性について2024

    • 著者名/発表者名
      平瀬佳苗, 中村直子, 福田真弓,豊田一則, 山本晴子
    • 学会等名
      日本臨床試験学会第15回学術集会総会
  • [学会発表] 5.脳卒中超急性期治療の臨床試験における課題解決にむけて:REFINED-IC研究班の取り組み2024

    • 著者名/発表者名
      福田真弓
    • 学会等名
      日本臨床試験学会第15回学術集会総会
    • 招待講演
  • [学会発表] 非臨床研究中核病院で行う脳卒中急性期臨床試験におけるQMS/RBA実装の試み2023

    • 著者名/発表者名
      福田真弓
    • 学会等名
      日本臨床薬理学会学術総会
    • 招待講演
  • [学会発表] 脳卒中臨床試験への挑戦:ある女性医師の試行錯誤2023

    • 著者名/発表者名
      福田真弓
    • 学会等名
      日本臨床薬理学会学術総会
    • 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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