研究課題
若手研究
本研究は、重度精神障害を有する患者においてがん治療に格差があるかどうかを明らかにするための多施設共同後向きコホート研究の実施に向けた予備的調査である。本研究では、岡山大学病院での単施設研究を実施し、病院の電子カルテデータを用いて解析に必要なデータを収集する手順を確立し、各変数のデータ収集の実施可能性やサンプルサイズの見積に必要なデータを確認した。今回の研究で得られた成果をもとに、次のステップとして多施設共同研究の実施に進む。
精神医学
重度精神障害者ではがんの診断の遅れ、標準的治療が受けられていないことが示唆されている。しかしながら、わが国では、重度精神障害者のがん診療格差に関する研究は極めて少ない。障害のある者に対するがん医療提供体制の整備が求められているが、現状の課題がそもそも不明であり、わが国独自のデータが必要である。本研究は精神障害者のがん診療格差を明らかにするための基盤的な取組である。