• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

コロナ禍の心理ストレスが高齢者の2年後のうつ状態、認知機能低下に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 21K17251
研究機関佐賀大学

研究代表者

國武 裕  佐賀大学, 医学部, 講師 (30404148)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードコロナ禍 / 高齢者 / 地域在住 / うつ状態 / 新型コロナウイルス恐怖尺度 / 特性不安 / 社会資本 / コルチゾール
研究実績の概要

研究の目的は地域在住の高齢者の個々のうつ状態や認知機能の違いにより、コロナ禍という共通の状況によって受ける心理的ストレス、うつ状態や認知機能への影響が異なるのかを明らかにすることである。また地域の結びつきや信頼感などの社会資本がうつ状態やストレスの緩和に関わっているのかを明らかにすることである。
2021年5月~12月に対面でコホート研究を行った。新型コロナ感染症の「第5波」のピーク時の8月中旬から10月中旬は参加者の感染の不安を考慮して調査を中断した。対象者は新型コロナ感染症の流行前の2016年11月~2017年9月と2019年2月~2020年2月のコホート研究に参加した65歳以上の地域在住の高齢者145人である。場所は佐賀県伊万里市黒川町で地元の公民館や自宅で行った。調査内容は、簡易認知機能検査(MMSE)、論理記憶(ウェクスラー記憶検査の論理記憶パートA即時・遅延再生)、高齢者用うつ病評価尺度(GDS)、状態-特性不安尺度(STAI)、日本語版―新型コロナウイルス恐怖尺度(FCV-19S)、ワクチンに関する質問紙、社会資本に関する質問紙である。唾液サンプルよりコルチゾールをELISA(酵素結合免疫吸着測定法)により測定した。
145人のうち96人(66.2%)が本研究に参加し、平均年齢は81.0±4.82歳であった。MMSEは平均26.6±3.15点で23点以下は12人であった。調査後にデータの整理、解析を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2021年度に予定通り地域在住の高齢者に対して、参加希望者全例にコホート研究を行うことができた。またデータ解析を2021年度後半から行っている。当初予定していた頭部MRIは新型コロナ感染症が蔓延していた影響で撮像できなかった。

今後の研究の推進方策

2022年度は当初の予定通り、データ解析を行う。具体的には、新型コロナ流行前と2021年のコロナ禍でのうつ状態や心理ストレスに、元々のうつ状態や認知機能が与える影響を分析を多変量解析を用いて行う。その結果を第118回日本精神神経学会(2022年6月18日~6月20日)でポスター発表を行う予定である。2023年度にコロナ禍の2年後の影響を調査する予定であり、それにむけて準備を行う。

次年度使用額が生じた理由

2021年度に予定していた、頭部MRIが新型コロナ感染症の蔓延のため、撮像できなかった。そのため次年度使用額が生じた。次年度使用額は、2022年度の第118回日本精神神経学会の参加費とする予定である。また唾液中コルチゾールやオキシトシンをELISA (酵素結合免疫吸着測定法) で測定するための試薬を購入予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] コロナ禍の心理ストレスと地域在住の高齢者のうつ状態、認知機能との関連2022

    • 著者名/発表者名
      國武 裕 、 溝口 義人 、 今村 義臣 、 國武 浩子 、 福地 絢子 、 門司 晃
    • 学会等名
      第118回日本精神神経学会学術総会

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi