AIN93Mにリノール酸、オレイン酸、ステアリン酸、エライジン酸を重量比1或いは2%分の糖質と置き換え添加した飼料をカルニチン欠乏モデルマウス (JVSマウス) に6或いは週間投与する実験で、ステアリン酸群では便中ALPが高い傾向にあったが個体差が大きかった。そこでステアリン酸に着目し、AIN93Mにステアリン酸或いはオクタン酸 (中鎖脂肪酸) を重量比4%分の糖質と置き換え添加した飼料を野生型マウスとJVSマウスに6週間投与する実験を行い、JVSマウスでの小腸で組織学的炎症所見を認めるも飼料による差はなかった。よって摂取する脂肪酸の種類による腸管に対する毒性の違いははっきりしないと判断した。
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