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2022 年度 実施状況報告書

Microsimulation modelによる都道府県のがん対策支援ツール開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K17288
研究機関広島大学

研究代表者

福井 敬祐  広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 准教授 (50760922)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードMicrosimulation / がん対策 / がん疫学
研究実績の概要

本研究では, 都道府県のがん対策に貢献可能なMicrosimulation(MS)の活用手法の提案を目的としている。
今年度は昨年度までに遂行した大腸がんMSの改良のため収集したデータやパラメータから経時的なパラメータを作成・推定し, MSへの導入を行うための改良を行い将来推計等が可能となる枠組みをもったMSの開発を行った。
具体的にはまず、より精密な将来推計を行うため, 現在のMSに対して新たに, 我が国の検診制度の実情を考慮して, 国民健康保険・職域健康保険加入者別の検診受診者の個人属性を導入した。また, 将来推計を行う基礎人口として, 2015年における30歳から84歳までの人口を基礎データとし, 30年間の将来推計を行うためにさらに, 1年の経年ごとに, あらたな30歳人口が基礎人口として加えられるオープンコホートの枠組みでのシミュレーションシステムを作成した。これらのシステムの導入により, より我が国の実態に即した将来推計および介入効果の推定が可能になることが期待される。
また, MSにおける将来推計の妥当性を評価するための基礎データとして, 我が国の各都道府県別のがん死亡データを用いた対数ポアソン回帰モデルによる将来推計結果の導出を行った。本研究の成果は, Web application上で, 各都道府県別に提供されており, 各都道府県でがん対策に関わる実務者の方向けのツールとして公開を行った。これにより, 詳細な分析の手続き無しに, 各都道府県の簡便ながん死亡動向の把握が可能になった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度はMSの精密化に時間がかかり, MSを用いた都道府県別の将来推計には至らなかった。

今後の研究の推進方策

次年度では, 開発したモデルにより各都道府県別のパラメータを追加し, 都道府県別の将来推計結果の計算を行う予定である。また, 並行して, 検診受診に対する介入の効果に関してもMSを用いて検討を進める。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルスの流行に伴い, 学会への参加等を見合わせたことで, 旅費による使用が少なかったため次年度使用額が生じた。次年度以降学会参加および研究協力者との研究打ち合わせの増加による使用が見込まれる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 都道府県別にみるがん年齢調整死亡率の推移予測ツールの開発2022

    • 著者名/発表者名
      福井敬祐, 伊藤ゆり, 片野田耕太
    • 雑誌名

      厚生の指標

      巻: 69(5) ページ: 1-6

    • 査読あり
  • [学会発表] がん対策へ活用するマイクロシミュレーションとわが国の研究状況2023

    • 著者名/発表者名
      福井敬祐
    • 学会等名
      「ヘルスケアのOR」研究会
    • 招待講演
  • [備考] Nordpredによるがん死亡経時変動予測

    • URL

      https://fukui-ke-0507.shinyapps.io/JCanMorTrend/

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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