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2022 年度 実施状況報告書

診療情報データベースにおける悪性腫瘍に関する情報の妥当性

研究課題

研究課題/領域番号 21K17305
研究機関自治医科大学

研究代表者

山名 隼人  自治医科大学, 医学部, 講師 (40827250)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード診療情報データベース / リアルワールドデータ / 妥当性 / 悪性腫瘍
研究実績の概要

大規模診療情報データベースが整備され、リアルワールドデータを用いた医学研究への応用が期待されている。この研究活用にあたっては、データベースに記録された疾患名や治療内容の情報が正確に記載されていることが肝要である。しかし、情報の妥当性を検証した研究(バリデーション研究)は少ない。特に悪性腫瘍は、レセプト等により実際の患者の状態が十分に記述できるかが懸念される疾患領域である。
本研究は、独立行政法人国立病院機構に所属する多施設において診療録調査を実施し、その結果を基準とすることで、データベースに記録された悪性腫瘍の診断と治療内容の情報の妥当性を検証するものである。国立病院機構は全国の各施設からDPCデータ、レセプトデータおよび電子カルテデータを収集している。本研究は肺癌、大腸癌、胃癌、肝癌、悪性リンパ腫のいずれかで入院し治療を受けた患者を対象とし、病変部位、進行度、術式、化学療法、全身状態などを調査する。
調査に先立ち、本邦で実施されているバリデーション研究の現況を把握するために文献レビューを実施し報告した。2022年までに発表された36編のバリデーション研究が特定され、近年は増加傾向ではあるものの小規模な研究が多いという結果であった。多施設・大規模なバリデーション研究の重要性が改めて明らかとなった。
2022年度まで、新型コロナウイルス感染症による協力施設の負担等を考慮してカルテ調査を見送ったが、既に複数の医療機関から調査への承諾を得ている。2023年度はさらに協力施設を募集した上で調査を実施する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2022年度までは新型コロナウイルス感染症による移動制限、および協力医療機関の負担を考慮したことにより、カルテ調査を見送らざるを得なかった。既に国立病院機構に所属する複数施設よりカルテ調査の承諾を得ており、調査実施に向けての各種調整を行っている。
実地調査が困難な期間中は、調査に先立ち本邦で実施されているバリデーション研究の現況を把握するために文献レビューを実施し報告した。

今後の研究の推進方策

現在承諾が得られている施設に加え、さらに複数の協力施設を募集する。調査の承諾が得られた施設より随時、カルテ調査を実施する。現時点では研究計画変更を必要とするような問題点はない。学術論文による成果発表を予定している。

次年度使用額が生じた理由

当初の計画より進捗がやや遅れているため、データ使用手数料と調査のための旅費を次年度に使用することとした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Validation studies of Japanese administrative health care data: A scoping review2023

    • 著者名/発表者名
      Hayato Yamana, Takaaki Konishi, Hideo Yasunaga
    • 雑誌名

      Pharmacoepidemiology and Drug Safety

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1002/pds.5636

    • 査読あり
  • [学会発表] Validation studies of Japanese healthcare administrative data: a review2022

    • 著者名/発表者名
      Hayato Yamana, Takaaki Konishi, Hideo Yasunaga
    • 学会等名
      APHA 2022 Annual Meeting & Expo
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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