研究課題/領域番号 |
21K17310
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
山上 優紀 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (90823956)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | COVID-19 / 身体活動 / アクチグラフ / サルコペニア / フレイル |
研究実績の概要 |
COVID-19の感染拡大により人々の身体活動低下とそれに伴うサルコペニア・フレイルの増加が危惧される。本研究の目的は、コホート研究の参加者のCOVID-19感染拡大による身体活動の変化とサルコペニア・フレイルの新規発症を明らかにすること、感染拡大の健康影響を受けやすい対象特性を明らかにすることである。さらに感染拡大前年にベースライン調査を行った700名に客観的身体活動の再測定を行い、詳細な身体活動の変化と疾病罹患との関係を分析する。 初年度は郵送調査によるデータ収集を行った。年度末時点で約820人の参加希望があり、454人の客観的身体活動のデータ収集が完了している。 計画当初から感染拡大状況を踏まえて会場調査を郵送調査へ切り替える予定であったが、当該年度の感染拡大状況と郵送調査の申し込み率の高さ、客観的身体活動データ収集の重要性を踏まえて会場調査は延期し郵送調査の対象数を拡大することとした。また会場調査で収集予定であった主要アウトカムのひとつである主観的睡眠やうつ症状の新規発症は、郵送調査で収集できておりデータ回収率は9割以上にのぼる。 次年度は希望者への郵送調査を引き続き行うと同時に、ベースラインデータを取得ずみの別の自治体のコホート研究参加者へ参加募集を行う。残るコホート研究参加者の人数とこれまでの郵送調査への申し込み率から換算すると、データ収集が完了するのは2023年4月頃の見込みである。全てのデータ収集及び入力が完了次第、分析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画段階より感染拡大状況を踏まえて会場調査を郵送調査へ切り替える予定であったが、郵送調査の申し込み率の高さと客観的身体活動データ収集の重要性を踏まえて会場調査は延期し郵送調査の対象者数を拡大することとした。客観的身体活動の郵送調査については予定していた人数(700人)を大幅に超える820人の申し込みがあり、既に454人のデータが集まっている。郵送調査の回答率は9割以上にのぼり、会場調査で収集予定であった主観的睡眠やうつ症状の新規発症などの主要アウトカムを含んだデータを収集できている。今年度は残るコホート研究参加者1400人から郵送調査の参加募集とデータ収集を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は希望者への郵送調査を引き続き行うと同時にすでにベースラインデータ収集が完了している別の自治体の対象者へ参加募集を行う。残る対象者数とこれまでの調査への申し込み率から換算すると、データ収集が完了するのは2023年4月頃の見込みである。全てのデータ収集及び入力が完了次第、分析を行う予定である。郵送調査終了は2023年4月を予定しているが、想定以上の申し込みがあった場合は調査期間を延長し、できるだけ多くのデータを収集する。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた会場調査を延期し郵送調査を開始したが想定よりも多くの申込があったため調整や事務処理に時間がかかり、調査開始が遅れた。持ち越した費用は来年度以降に行う残りの調査のための郵送代や印刷代にあてる。
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