近年の分析機器の高性能化に伴い代謝物などの発現を網羅的に解析することが可能になったことから、これらの解析によってデータ駆動型の研究が可能となった。本研究の結果、親和性の異なる合成カンナビノイドが培養神経細胞に多層的に異なる影響を与えることがわかった。さらに解析を進めることで、新たな毒性機序の理解につながることが考えられる。また、CB1受容体アゴニストは欧米において用いられており、日本においても同様な受容体を介して作用する大麻の医療利用が予定されていることから、その毒性機序の解明はこれらの治療薬の開発や使用において、より有効な使用方法の確立や有害作用の回避に役立つ可能性がある。
|