本研究は、低体温症における活性化血小板の機能を明らかにすることを目的とし、低体温時の活性化血小板が放出する血小板由来細胞外小胞(platelet-derived microvesicles; PDMVs)やそれに内包される分子を解析し、以下の結果を得た。(1)脾臓および末梢血中血小板の網羅的遺伝子から、低体温によって活性化された血小板は組織修復に関わる因子を放出することが判明した。(2)低体温時にはPDMVが脾臓内血小板から放出されることを証明した。(3)低体温の脾臓内血小板から放出されたPDMVには組織修復因子を内包することが明らかとなった。
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