研究課題/領域番号 |
21K17331
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
三上 佳澄 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (40709143)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 反転授業 / 臨床判断 / バーチャルリアリティ |
研究実績の概要 |
本研究は看護基礎教育において看護学生の臨床判断力を向上するために反転授業とバーチャルリアリティ教材をブレンドした教育プログラムの構築と、その教育効果を評価することを目的としている。 令和3年度は反転授業の内容について、適切な内容であるか、作成過程で留意すべき点の2つを再確認した。対象となる看護学生は、新型コロナウィルス感染予防のため、オンライン授業やe-learningでの学習を行っており、e-learning 教材を視聴する環境(インターネット接続、パソコン等の機器類)が整っている。e-learning教材は看護学生が自分で視聴可能な時間帯に自由に視聴でき、また反復して学習できるというメリットがあることから適切であると考えられた。バーチャルリアリティに関しては看護技術の習得などに活用されているが、より効果的な看護教育プログラムとするために、バーチャルリアリティに関する基礎的知識や特徴を把握し、適切に活用する必要があり、情報収集をした。バーチャルリアリティでは臨床の場面を体験し、また繰り返し学習できることなどの利点があるものの、コストがかかることやVR酔いといった問題もあることがわかった。 令和5年度は、教育効果の測定方法として、先行研究を参考に知識の習得状況を確認するための小テストや理解度を自己評価するアンケートを検討した。また学習意欲に関しARCSモデルを参考にアンケートを作成しているところである。反転授業の内容について、事前学習のための資料としてスライドと音声データをもとにした動画コンテンツを複数作成した。また学会に参加し、現在のICTを活用した看護教育や臨床判断に関する教育についての情報収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
バーチャルリアリティという新しい技術を取り入れるための準備や先行研究を洗い出す必要があったため、時間を要したこと、令和5年度に育児休暇から復職し研究を開始する準備をしていたが、育児と教育業務に時間を要し、研究を行うことが困難であったため、当初の計画よりも遅れてしまっている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は実施科目を決定し、反転授業としてのe-learning教材の完成を目指す。合わせてバーチャルリアリティ教材も作成し、看護学生数名に視聴してもらい、プレテストを実施する。その後、バーチャルリアリティ教材を修正後に完成させ、看護学生を対象とした調査を行い教育効果について評価を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
主に文献検索、検討、動画コンテンツの作成を行い、費用を使用しなかったことから次年度使用額が生じた。また学会参加のための旅費を計上していたが、子育てのため現地での参加が難しかったことから旅費として使用しなかった。今後はe-learning教材作成、バーチャルリアリティ教材作成、視聴に必要な機器類等の購入のための費用に支出する予定である
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