研究課題/領域番号 |
21K17338
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
小玉 淑巨 北里大学, 看護学部, 准教授 (00803230)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 変革型リーダーシップ / フォロワーシップ / 組織アウトカム |
研究実績の概要 |
組織アウトカムを高める看護師長のフォロワーシップに関する概念の創出およびこれらを測定する尺度の開発を行い、組織アウトカムに看護部長の変革型リーダーシップと看護師長のフォロワーシップが影響していることを横断調査によって明らかにすることを目的とした研究である。 2023年度は2022年度の文献レビューの結果をもとに、インタビューガイドを作成し、インタビューを行いフォロワーシップの概念創出の予定であった。しかし、看護師長のフォロワーシップの概念を創出するためには、フォロワーシップを発揮する状況の設定、定義が必要となった。そこで、フォロワーシップを発揮する状況について、Covid-19のような未知の状況ではないかと過程し、Covid-19における看護管理者の困難に着目し、文献レビューを行った。国内外の検索エンジンを使用し検索した結果、43件の文献を同定した。管理者の困難は、資源の不足、心理的負荷、仕事の負荷、リーダーシップの困難であった。この文献レビューを通して、看護師長がフォロワーシップを発揮する状況として、看護部長が感染症などの不確かな状況下でのリーダーシップを発揮することに困難を感じているときに必要であることが明らかとなった。これらの文献レビューの結果により看護部長が行う組織変革の背景や困難などが同定された。次年度は、これを基にインタビューガイドを作成していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究の目的を達成するために、近年の看護管理者のリーダーシップを発揮する状況を理解する必要があった。そのため、当初は予定しなかった文献レビューを追加して行った。結果として研究に遅れが出たが、看護部長のリーダーシップの発揮状況の理解につながったことは評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
倫理審査書類の準備を進めていく。本研究の目的はフォロワーシップの概念の創出および看護師長のフォロワーシップと看護部長の変革型リーダーシップの組織アウトカムへの関連の調査であったが、実行可能性との兼ね合いから尺度を構成する要素の抽出および尺度原案の作成までを研究遂行とすることも考慮する。
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次年度使用額が生じた理由 |
倫理審査書類およびインタビューガイド作成にあたり、文献レビューを実施することが追加されたためインタビューや質問紙調査が延期となった。このことによりインタビューの謝礼や質問調査費用が掛からなかったため使用計画の変更が生じた。
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