研究課題/領域番号 |
21K17343
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
土屋 涼子 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (10849201)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 思考過程 / 看護師 / 熟達化 |
研究実績の概要 |
超高齢社会を迎える日本では暮らしと医療を支える看護提供システムの構築や、その実現に向けて看護師の実践能力の強化が求められている。しかし近年、看護の標準化、パターン化により看護師が思考を必要としない事態が懸念されている。看護師の思考過程に関する研究は、看護師のスペシャリストの判断やアセスメントを対象としたものが多い一方で、ジェネラリスト看護師の思考の熟達化過程とその過程に影響を及ぼす要因については明らかになっていない。本研究では新人、一人前、中堅、熟練看護師と看護師として経験を積み、熟達化していく過程での看護師の思考の特徴と看護師の思考に影響を及ぼす要因について明らかすることを目的としている。本研究において看護師の思考の熟達化の過程を明らかにすることで看護実践における看護師の思考力を向上させるための教育方法の開発が可能となり、熟練看護師の育成につながると考えられる。 本研究は、①熟練看護師の思考に必要な能力・看護師の思考に影響する要因についての調査、②習熟段階による看護実践を行う際の看護師の思考の特徴についての調査の2段階で調査の実施を計画している。 2022年度は、①熟練看護師の思考に必要な能力・看護師の思考に影響する要因に関する調査を郵送法による質問紙調査で実施するために、倫理申請や質問紙調査の準備を行った。また、②習熟段階による看護実践を行う際の看護師の思考の特徴についての調査に向け、担当者との打ち合わせや倫理申請の準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
業務負担が増えたころで、研究実施のための時間捻出が十分にできなかった。また、COVID-19の対応等により臨床看護師の業務負担もあり、研究実施に向けた打ち合わせを十分に行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
1.熟練看護師の思考に必要な能力・看護師の思考に影響する要因についての調査:倫理申請を行い、質問紙の発送、分析を行う。 2.習熟段階による看護の特徴について参加観察での調査を行うために、関係者との打ち合わせ、倫理申請を行い、調査を開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の予定よりも研究の進捗状況に遅れがあり、予定していた支出などがなかったため、繰り越して物品の準備や質問紙送付のための郵送費の使用を予定している。
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