本研究では転移・再発乳がん治療の経済毒性をマネジメントするための看護支援ガイド考案に向けて、看護師を対象とした多施設での質問紙調査を行い、看護師が認識している経済毒性に関する看護の役割と看護実践の現状を明らかにした。経済毒性のマネジメントに関する看護実践は看護師の役割認識の高低により実践頻度や実践内容に特徴があることが見出された一方、実践の阻害要因には共通性があり、最も頻度の高い阻害要因は経済的問題に関連する知識の不足であった。実践で活用できる看護支援ガイドとするには、経済毒性を表す患者・家族の代表的な悩み・不安と関連づけて必要な知識を整理し提供することが重要であると示唆された。
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