研究課題/領域番号 |
21K17370
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
大江 真人 三重大学, 医学系研究科, 講師 (60756253)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | メンタルヘルス不調 / 看護師 / 復職支援 / 就労支援 |
研究実績の概要 |
メンタル不調を抱える看護師に対して行われている支援の実態を明らかにするために国内の文献からの検討を行った。医学中央雑誌web版(Ver.5)を用いて、「看護師」、「メンタルヘルス」、「支援」などをキーワードとして、文献検索を行い、文献から看護師のメンタルヘルス支援実態をまとめた。 その結果、メンタルヘルス不調を予防する支援、メンタルヘルス不調の早期発見とその対応による支援、復職後にメンタルヘルスの回復や再び不調となることを予防する支援、メンタルヘルス支援体制の整備による支援が行われていることが明らかになった。しかしながら、本研究で焦点としている所属部署で看護管理者や同僚などによって行われている支援について記載されている文献は多くは見あたらず、その実態について調査をしていくことの重要性が文献検討によって支持された。また、構造化された支援としては、リエゾン精神看護師による支援や産業医による支援など、比較的規模の大きい病院等で行われている内容が多く報告されていた。また、文献検索の段階では、新人看護師を対象にしたものが多くヒットし、メンタルヘルス支援を必要とする看護師に対する支援について、就業期間を限定せずに検討していくことも必要であると考えられた。さらに、看護師のメンタル不調の予防及び支援のためには、病棟等の身近な相談体制を整えることや看護師のストレス対処能力を高めることによってメンタルヘルス不調の予防を行うこと、不調の早期発見と介入を行うこと、復職のサポートを丁寧に行うこと、看護師長などの身近なサポートから外部資源などを幅広く活用することが必要であることが示唆された。 今後は、実際に支援を受けた看護師や支援を行った看護師からの調査を行うための施設との調整、倫理審査の受審の準備を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究者の所属機関変更の予定があり、研究フィールドの変更および調整が必要となったため、研究計画に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
研究者の2022年4月からの所属機関およびその周辺施設において研究実施が可能であるかを明確化し、必要な倫理審査等を受審し、早期に研究を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の実施準備の段階でとどまっており、またCovid-19感染拡大により学会等への出張が減り、計画よりも使用額が少なかった。現地での調査や成果発表に使用する予定である。
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