研究課題/領域番号 |
21K17373
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研究機関 | 公立小松大学 |
研究代表者 |
加藤 千夏 公立小松大学, 保健医療学部, 助教 (60827111)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 睡眠時無呼吸 / CPAP療法 / アドヒアランス / 行動変容ステージモデル / セルフケアプログラム |
研究実績の概要 |
本研究は、睡眠時無呼吸症候群の患者におけるCPAP(Continuous Positive Airway Pressure:持続陽圧呼吸)療法の遵守率(アドヒアランス)を向上させるための研究である。申請者による調査では、どんなにCPAP機器の改良が進んでも、ある一定の割合で非遵守者が存在し、また、遵守者は外的動機づけをきっかけにCPAP療法を開始するが、途中、何らかの内的動機づけを経てCPAP療法を遵守するに至ることがわかった。そこで、CPAP療法の非遵守者の能動的な行動変容を促進するために、Prochaskaの行動変容ステージモデルを基盤としたセルフケアプログラムの開発を目指している。 第一段階として、CPAP療法の遵守者における心理活動と能動的な行動変容のエピソードの抽出を目的とした半構成的面接を行う必要があった。しかし、本年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、研究協力施設への依頼が積極的に行えない状況にあった。また、コロナ禍によってCPAP療法を取り巻く遠隔医療が、急速に進み、コロナ禍前の既存のデータが、コロナ禍後も有効であるかの見極めをする必要が生じた。そのため、あらたに、コロナ禍前後におけるCPAP療法の遵守状況についての比較調査を行い、既存のデータの有効性を担保したのち、研究計画を進めることにした。そのため、現在、当初のインタビュー調査に加え、予備調査として、CPAP療法の遵守率の実態調査の研究計画を立案、倫理審査に向けての準備を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
患者へのインタビュー調査を計画していたが、コロナ禍のため、研究受け入れ施設への配慮が必要であった。また、コロナ禍になりCPAP療法を取り巻く遠隔医療にも進展があり、既存のデータがコロナ禍後も有効であるかの見極めをするため、予備調査として、あらたな実態調査の必要性が生じたため。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍でのCPAP療法遵守状況の実態調査のための倫理審査および実態調査を行い、既存データの有効性を担保したのち、当初の予定である、インタビュー調査をすすめる。また、遅れを取り戻すために、研究受け入れ施設を増やすことも検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
参加予定学会がすべてオンラインで実施され、旅費が不要となった。また、コロナ禍のため研究受け入れ施設への立ち入りが制限され、インタビュー調査に遅れが生じ、逐語録のデータ起こし等の人件費、謝金の予算が不要となり、次年度に持ち越すこととなった。次年度は、新たな予備調査が必要となったため、追加の予備調査費用、および、海外論文投稿へのチャレンジに使用する予定である。
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