研究課題/領域番号 |
21K17397
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研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
山波 真理 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 准教授 (80736851)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 妊娠糖尿病 / 健康行動 / 産後 |
研究実績の概要 |
本研究では,妊娠糖尿病既往女性を対象に,産後の時間経過に沿ってアンケート調査を複数回実施し,産後6か月,1年,1年6か月,2年の各時点における妊娠糖尿病既往女性の「食生活」「耐糖能検査の受検」「身体活動」について,健康行動の実践状況と,健康行動への影響要因との関連を定量的に明らかにすることを目的としている。 2021年度は,研究者による先行研究(博士論文「妊娠糖尿病既往女性の健康行動モデルの構築」)で作成,使用した「食生活」と「耐糖能検査の受検」に関する質問項目を洗練させるとともに,新たに予備的研究のデータと先行文献等から「身体活動量」に関する質問項目を作成してWebアンケートを完成させる計画であった。アンケート調査の質問項目の内容については,その妥当性を検討するために臨床現場で妊娠糖尿病妊産褥婦の診療や保健指導を行っている医療専門職にも意見を求め,内容を洗練させる予定であったが,新型コロナウィルス感染症の影響による医療機関の業務負担ひっ迫から協力依頼が困難な状況であった。そこでまずは本研究の先行調査の結果(博士論文)を投稿し,査読者の意見も参考に概念モデルの内容を洗練させていく予定である。 本研究の調査実施にあたっては,妊娠糖尿病の診療を行っている医療機関の協力が必要であることから,2021年度は,近隣医療機関の産科病棟の看護管理職等に,コロナ禍での院外からの研究協力依頼に対する受け入れ体制についてヒアリングし,調査実施のための情報収集を行うとともに,関連の学術集会やオンライン研修会等に参加し,妊娠糖尿病女性の診療及びフォローアップの動向に関する知見を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
医療機関への研究協力依頼が困難な状況であったことと,看護教育に従事する研究者自身も,新型コロナウィルス感染症の感染動向に応じて,授業や実習の内容を対面もしくはオンラインに変更して行うなど,それらの準備や外部との調整等に時間が割かれ,研究のための時間を十分に確保できなかったこともあり,進捗は遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
アンケート調査項目を完成させ,医療施設への研究協力依頼をすすめる。新型コロナウィルス感染症の影響を考慮し,研究協力を依頼する医療機関への負担が最小限となるよう研究協力者の募集方法等を再検討するとともに,研究協力が得られる施設数が少ないことを想定し,依頼文書送付先の拡大も検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の予定では,今年度中に医療機関への研究依頼および研究協力者の募集まで行う予定であったが,進捗が遅れているためこれらに係る予定の費用が未使用となった。計画を繰り下げて次年度実施予定のため,研究協力依頼のための印刷,郵送費,人件費,協力謝金等に充てることとしたい。
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