研究課題/領域番号 |
21K17404
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
林 文子 愛知医科大学, 看護学部, 助教 (80782234)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 妊娠糖尿病 / サルコペニア / 骨格筋量 / 血糖値 |
研究実績の概要 |
妊娠糖尿病は将来の2型糖尿病発症の危険因子として世界で注目されている。日本でも産後約10年で約20%の妊娠糖尿病既往女性が2型糖尿病を発症し、妊娠糖尿病予防は喫緊の課題である。肥満の予防や改善には食事療法が有効だが、日本人は非肥満者であっても妊娠糖尿病を発症する。そこで、「生殖可能年齢にある女性が不活発な生活習慣により適切な骨格筋量が不足しているサルコペニアで、妊娠糖尿病を発症しやすい」との仮説を立てた。本研究の目的は、生殖可能年齢にある女性を対象に骨格筋量と血糖値の関連を調査し、GDMの一次予防策として歩行指導を検討することである。 骨格筋量の測定方法について文献検討を行った。測定方法はDXA(Dual energy X-ray Absorptiometry)法と生体電気インピーダンス(BIA, Bioelectrical Impedance Analysis)法がある。DXA法は2つのエネルギーのX線を全身に照射させそれぞれのX線の透過率の比から体組成を計測する方法で、体組成を計測する最も信頼できる方法として様々な研究分野で広く用いられているものの、本研究は臨床施設でデータを収集する必要があり、使用を断念した。BIA法は筋肉量評価の妥当性についてはDXA法に劣るものの、脂肪や除脂肪組織のインビーダンス値から筋肉量を推定するもので、簡便かつ非侵襲でモバイル性もあるため、本研究で使用することを決定した。現在、機器の購入を調整している。 血糖値のデータ収集方法について検討を開始した。診療の採血で採血項目に血糖値が含まれれば、カルテデータより情報収集を行う。また、診療の採血で採血項目に血糖値が含まれない場合は、診療の採血に追加して研究用に血液をいただくことが倫理的に可能かどうか、調査している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
血糖値のデータ収集方法について倫理的に解決すべき課題があり、検討に時間を要した。また、コロナウィルス感染状況により、施設に研究協力を依頼することが難しい状況であった。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は速やかに研究計画の倫理申請を行い、調査を開始する見込みである。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究実施のための調整に時間を要し、必要な機器の購入を見合わせていたため。2022年度は倫理申請を行い研究を開始できる見込みであり、これから必要な機器を購入する。
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